ヒトシズク

日々思うことや、自作の詩(?)、たま〜に映画の感想等々
いくの気ままなブログです

詩のブログ記事

詩(ムラゴンブログ全体)
  • 海に揺蕩う

    夜の海は重く ごうごうと 僕を呼んでは 怖さに立ちすくむ脚を一歩 一歩、引き寄せて 空は光散らし 僕を飲んでは 幼さを映す鏡になる 夜の海は怖い 君が隣にいるのに 夜の海は怖い 揺蕩う水が僕を飲み込む さよなら

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  • 檸檬

    目を開けていられない 酸っぱくて 眩しくて どっちだろう どっちもだろう 太陽を沢山浴びたであろう 黄色い身を齧る 太陽を沢山浴びたであろう 君の褐色の肌が笑う 爽やかな香りが 僕の鼻をくすぐる

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  • 老人と海

    色を忘れた髪が寝息と共に 痩けた頬の上で舟を漕ぐ このまま心臓が仕事を放棄したら どこに向かって行くのだろう 枯れた手のひらは白い波の間をぬって 三日月の中から黄ばんだ歯が覗く 隣で眠る君を置いて 重い身体を脱いだら そこはきっとなにもない なにもかも光に溶けて 又、母の胎内で眩く揺れるのだ

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