ヒトシズク

日々思うことや、自作の詩(?)、たま〜に映画の感想等々
いくの気ままなブログです

老人と海

色を忘れた髪が寝息と共に


痩けた頬の上で舟を漕ぐ


このまま心臓が仕事を放棄したら


どこに向かって行くのだろう


枯れた手のひらは白い波の間をぬって


三日月の中から黄ばんだ歯が覗く


隣で眠る君を置いて


重い身体を脱いだら


そこはきっとなにもない


なにもかも光に溶けて


又、母の胎内で眩く揺れるのだ