ヒトシズク

日々思うことや、自作の詩(?)、たま〜に映画の感想等々
いくの気ままなブログです

ポエムのブログ記事

ポエム(ムラゴンブログ全体)
  • 月と鏡

    まだ膝丈にも満たない時分は 天使のようだと その温かな腕に抱かれた 大きくなるにつれ輝きを増し 光は放つほど鏡に映えた 今 暗闇の中に佇み 自分は鏡であることに気がついた 最初から暗闇の住人であった 光を反射していただけだった それに気づけず 己が太陽だと錯覚したのは 月でも眩い光を地に照らしたか... 続きをみる

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  • 檸檬

    目を開けていられない 酸っぱくて 眩しくて どっちだろう どっちもだろう 太陽を沢山浴びたであろう 黄色い身を齧る 太陽を沢山浴びたであろう 君の褐色の肌が笑う 爽やかな香りが 僕の鼻をくすぐる

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  • 老人と海

    色を忘れた髪が寝息と共に 痩けた頬の上で舟を漕ぐ このまま心臓が仕事を放棄したら どこに向かって行くのだろう 枯れた手のひらは白い波の間をぬって 三日月の中から黄ばんだ歯が覗く 隣で眠る君を置いて 重い身体を脱いだら そこはきっとなにもない なにもかも光に溶けて 又、母の胎内で眩く揺れるのだ

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