老人と海 2017/07/21 02:39 色を忘れた髪が寝息と共に痩けた頬の上で舟を漕ぐこのまま心臓が仕事を放棄したらどこに向かって行くのだろう枯れた手のひらは白い波の間をぬって三日月の中から黄ばんだ歯が覗く隣で眠る君を置いて重い身体を脱いだらそこはきっとなにもないなにもかも光に溶けて又、母の胎内で眩く揺れるのだ